【絵本】できそこないのおとぎ話【赤ずきんのなりそこない編】 [古都デュナルベルグ] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
童話、赤ずきんにさえなれなかった狂ったおとぎ話。
飾り窓で飾られた物静かでどこか悲しい物語の絵本をお楽しみください。
表紙+39ページの内容となっております。
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レビュー
赤ずきんちゃんと言えば有名な童話ですが、この作品は全く違うお話です。共通点はオカミ男と赤い頭巾の少女、あたりでしょうか。
タグの通りに退廃的であり、ブラックなシナリオ。
そんなお話の雰囲気にピッタリなイラストが目を引きます。
ほんのり悲しいお話ですが、決して救いがなかったわけではありません。
そのほんの少しの善意が、小さな救いがしんみりと心に残りました。
淡々と童話のように進むお話ですので、気になった方はぜひ。 童話「赤ずきんちゃん」に登場するオカミ男といえば、おばあさんに変装して赤ずきんちゃんを食べてしまう悪役なのですが、
今作に登場するオカミ男は全く真逆の聖人ですね。
唯一の心の拠り所である赤ずきんちゃんの身に危機が迫った時、
オカミ男がどんな決断をするのか注目しましたが、
やはりどこまでも高潔でしたね。
今生の別れになるとも知らずに、赤ずきんちゃんがオカミ男を無邪気に戦地に送り出すシーンが泣けます。
ラストページの帽子のくだりで物語が引き締まった印象を受けた。
あまり詳しく書くとネタばれになるのでこの辺で。
今回もサークルさんらしい良い話だった。 デュナルベルグさんがたまに出す、元ネタのある童話をアレンジしたできそこないシリーズ。赤ずきんは一番童話アレンジでも人気だと思うタイトルですが、意外と猟師と狼の要素が混ざっているのは見なかったかもしれない。
「どうしてそんなに爪がするどいの? どうしてそんなにキバがするどいの?」という有名なくだりのアレンジが美しい。君を守るためなんだよ。
ラストシーンが切ないですね。童話というよりは切ない映画のような余韻がある。
彼は、童話のオカミではない。だからこそ切ない、これはできそこないのおとぎ話。 ちょっとダークで切ない、童話風の絵本です
今回もとても美麗なイラストと、絵本らしいの語り口がマッチしており、絵本として非常にクオリティが高かい作品でした
前回呼んだお話はギャグテイストのあるものでしたが、今回は優しくも悲しく切ない系の内容でしたね
序盤からほのかに感じる不穏な空気、中盤以降もどこか悲し気ではありますが、美麗なイラストと同様に美しさも感じられる展開・内容で、1冊の絵本として思いのほか読後感が良い作品でした オカミ男は呪いによって今の姿になりました。
赤ずきんの方は、人と獣の間に産まれた獣人のような存在です。
どちらも見た目は人間と異なりますが、人としての心を持っています。
それでも村に受け入れられたのは、赤ずきんだけでした。
私は見た目が魔物だったとしても、意志の疎通ができるならわかりあえると思っています。
種族の違いがあっても話し合えばわかりあえる、そんな感じです。
しかしこの世界の彼は村人達に受け入れてもらえなかったです。
どれほど守ったとしても認めてもらえないので、悲しいなと思いました。
耳のついた帽子の話は、読んでいて気持ちがスッとしました。
オカミ男の最後の願いが届いていたからです。
彼女は生き延びることができたみたいですし、彼も土の中で喜んでいる気がします。