【絵本】眠れる樹の下で [古都デュナルベルグ] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
天までのぼる大きな樹の下で、永遠に眠ることを選んだ少女の二つの願い事。
飾り窓で飾られた物静かで悲しい絵本の物語をお楽しみください
前25ページとなっております。
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レビュー
この作品の魅力をネタバレすることなしに語ることは非常に難しいですが、頑張ってみようと思います。この作品は、誰の目線から見るのかで物語が変わるお話になっています。もちろん主人公は冒頭の病魔に侵された少女なのですが、それぞれの登場人物の行動をどのような観点で評価するのかという点で見た時に、ということです。
そして、この作品の作風は、ファンタジーのタグが付いているのですが、実は物語の要素としてはシリアスなSF創作や、文学といった通常ファンタジーものとは異なる分野で扱われるものに近いのです。それは「永遠の眠り」や「病の少女は延命すべきだったか」という作中の手段の是非など、作品の根幹であるので、こで深く語らないでおくとします。
一つ言えることがあるとするならば、この少女はとても心優しい人物でした。病魔の脅威さえなければという運命の残酷さを感じざるを得ません。 自分の病を治す術を見つけるため、樹の下で眠り続けた少女。
目覚めた後も自分と似た家族の娘の助ける代わりに、今度は永遠の眠りにつきます。
はたから見れば、神の起こした奇跡にしか思えないでしょうね。
思ったのは、少女はもう自分の本物の家族に会うことはできないという悲しみに目を向けていましたが、少女の家族も、少女が眠りについている間、ずっと樹のもとへ通い続けていたのではないかと感じました。
その可能性に思い至れば、失った悲しみだけでなく、また別の感情を抱きながら違うエンディングを迎えられたように思いますが、そんなことを考えるのは無粋かと思えるほど、綺麗な世界観のお話でした! 一度は幸せになれそうだったのを、自分で悲しい結末を選ぶことを決断してしまった少女が悲しい。これを成長と取るかある種の逃避と取るかが悩ましいところですね。少女は自分じゃ代わりになれないことを悟りますが、最後の切ない願いを想うと、似て非なるものを代わりに出来なかったのは世話になった家の夫婦だけじゃないのかもしれないなあ。
どことなく美しい感じのする話なのは流石。 少女が目覚めた時に目の前に現れた人達は、過去に少女を生んだ両親の生まれ変わりなのかもしれません。
おそらく、もう1度我が子と逢いたいという気持ちが天に届いた結果なのでしょう。
何百年経ったのか、千年以上経ったのかは不明ですけれど、生まれ変われたとしても不思議ではないくらい時が過ぎたのは確かだと思います。
ラストにある眠りの樹への2つの願い事のところは、何とも言えない気持ちになりました。
でも、結果としてはよかったのかもしれないですね。
これで本当の家族と会うことができるのですから。 不治の病に侵された少女を憂いた家族が、とある巨木の下で眠ると、眠る者の時を止めるという言い伝えを信じ、少女を樹の下で眠りにつかせます。しかし少女が目覚めると周囲は一変しており、途方もない時が流れたことに愕然としてしまいます。
神の化身として敬われる少女ですが、本当に欲しかったものは得られなかったことに切なさを感じます。少女が巨木に願った二つの願いの内、二つ目の願いが悲し過ぎますね。 这或许就是家人了吧不管什么时候都会对亲人不离不弃,希望还会有之前那样的作品稍微交代一下女孩的结局,毕竟完全实现她的愿望也过于残忍。