【絵本】流れ星と星の娘 [古都デュナルベルグ] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
流れ星と結ばれるために月を殺めてしまう星の娘のお話。
故にその世界では決して流れ星に願い事をしてはいけない。
飾り窓で飾られた物静かでどこか悲しい物語の絵本をお楽しみください。
全22ページとなっております。
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レビュー
この作品は、たぶん天動説の世界観に基づいた宇宙の、擬人化された星々の国で起きた話である。この世界では太陽がいなくなってしまい、代わりに月と星々が世界を明るく照らそうと頑張っていた。そこに現れた新世代の星が月に匹敵する明るさを持っていたことが、事件の始まりだったのかもしれない。彼に恋した星の娘というヤンデレが、覚醒してしまったのだ・。
さて、話変わって作品の物語上の設定に関してだが、まず思うに月が照らすだけでも随分と世界は明るくなるものだが、月光では物陰は明るく照らされないので、月と同じ明るさの流れ星が世界を巡るのは合理的であり、月の有能さが光っている。また、星々が街を作るという設定も、天の川や星雲などの実際の夜空の様子が思い浮かんで、世界観としてよく構築したなと感心しきりであった。 面白くてこのサークルさんの作品全種大人買いして読んでたんですが、読んだ他二作は重さはありつもどこか美しいお話ばかりだったので、今作はシンプルに怖っ…!ってなりました。あらすじでおよその話を語っているのもあって、展開自体は想像出来たんですが、それでも面白かったし、「帰ってきてくれたんだね」と最後のページは寒気がしました。
夏らしいホラー的な寒気を感じた後もう一度読み返しながら思ったのですが、子どもっぽい質問で質問攻めにしていた星の娘があのような行動に出るのは必然だったんだろうなあと思いました。子供が学校が嫌だから学校がなくなれと思うのと同じです。その心理と行動の流れはシンプルです。大人でもそういう事は考える事はあると思いますが。本当にやってしまうのは狂ってるし、短絡的な子どもなんでしょうな。
とかつまらんことを考えつ、星と月が優しい美しい世界観と、それに反した怖さはシンプルに面白かったです。 賽は投げられたという言葉が頭に浮かびました。
もう既に世界に明るさはなく、暗闇へと沈み込んでしまったのですから。
星たちの街に光を照らす存在としてだけでなく、星の娘の気持ちを抑えないといけないので、結果としてこに残らざるを得ません。
そして街を照らすうちに時が過ぎ去り、太陽に匹敵するほどの光を放つようになったとすれば、彼が太陽の名前で呼ばれるようになったとしても不思議ではないと思います。
だから読んだ後にこう思った訳です。
これが彼が太陽と呼ばれるようになったきっかけだったのかなと。 強い光を放つ流れ星と、彼を愛する星の娘の話。暗闇に覆われた世界を照らすために各地を旅する流れ星を愛した星の娘は、旅など辞めてずっと自分の傍に居て欲しいと懇願します。しかし流れ星はある理由から星の娘とは一緒に居られないと断ってしまい・
途中からラストの展開が見えましたが、愛する者を手に入れる為には手段を選ばない星の娘の笑顔にゾッとしました。 好きな人を思うあまり、少女が凶行にはしってしまうラストシーン。
少女は自分の願いが叶ったと言わんばかりの笑顔で主人公を見ますが、その表情にタイトル通りゾクリとしました!
これぞヤンデレ、と言わんばかりの想いと行動力。
作品の幻想的な絵柄や設定、物語に引き込まれるものがあるからこそ、最後の少女の表情で締めるラストが余計に印象に残ったように感じました!