【絵本】銀の手袋 [古都デュナルベルグ] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
手をつなげるって当たり前だけど、すごく素敵なことだよねって思うんだ。そんな感じの絵本。
飾り窓で飾られた物静かでどこか悲しい物語の絵本をお楽しみください。
内容は表紙2枚+84ページとなっております。
※追記※2023年03月07日
83ページ目と85ページ目が少し気に食わなかったので修正しました。
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レビュー
大罪人を殺める役目を担う処刑人の男が、ある日触れるもの全てを這いにしてしまう呪いに掛かってしまう。使用人のナリナという女性が処刑人の呪いを解くために考えた方法とは・
前編、後編に分かれており、前編では可哀そうな娘を救う事が出来なかった手袋の神様の悲哀。
そして後編では最愛のナリナを失った処刑人の苦悩が描かれています。
最後に両方の話がかっちりと噛み合い、ハッピーエンドで締められたのは好印象。ナリナちゃんの屈託のなさがとても可愛かった。 手袋の神様は決して表舞台には出ず、夢を見せることによって処刑人を救う足掛かりを作っていました。
最初で神様は死者の娘が窮地に陥っているのを知りつも、何も出来ませんでした。
おそらくこれを教訓と捉えて、次こそは困っている誰かを助けてあげたいと思ったのでしょう。
たとえ失敗してしまったとしても、そこから学べることは結構あります。
このことがよくわかる面白い話だなと思いました。 冒頭が既に一個の小さな童話。そこから始まる本筋。神様も、神様の物語も、本筋の物語も、問題が全部手袋サイズなんですね。処刑人と使用人の娘の関係が微笑ましいです。そしてなにより、冒頭の出来事で腐らずに、自分に出来る救済を成し遂げた手袋の神様は素敵な方だなって思います。(夢枕に立つシーンの神様とナリナの表情がなんか面白いのは私だけですかねw)
手袋サイズの救済は、当たり前で何気ない恋人二人を救い出した。それは二人の世界にとって革命的でさえあったでしょう。